2012年5月31日木曜日

人は外見で他人を判断する いじめ研究



人は外見で他人を判断する

人間は外見ではなく、中身であると言われますが、これは建前です。
実際には、人間の評価や価値は外見で決まってしまう部分が大きいです。

例えば、米国内の肥満の子供は、早ければ3歳から周囲の偏見にさらされていることが、
イエール大およびハワイ大学の共同調査で分かりました。

AP通信によると、太っているためにからかいや拒絶、いじめなどを受けたと答えた若者は、
自殺への衝動にかられたり、高血圧や摂食障害に苦しんだりする割合が通常より2〜3倍高いそうです。

調査報告者は「同級生や両親、教師などが肥満の子供たちに汚名を着せる行為は、蔓延していて容赦がない場合が多い」
と心理学会報7月号で指摘しました。

アメリカ� �は、1億2700万人が標準体重を超え、6000万人が肥満、900万人が極度の肥満であると推定されています。
太り過ぎの子供の割合は2010年までに、米国で約50%、欧州でも38%にも上る見込みです。
特に貧困層は安いファーストフードに頼りがちで、そうでない人々もジャンクフードを食べながら、
健康を気にしてサプリメントを飲むという、ゆがんだ状態に陥っています。


私達の肥満率

調査結果をまとめたイエール大のレベッカ・パール教授は、
肥満の子供たちが受ける精神的苦痛は「がん患者に比肩する」とコメント。
子供の肥満防止プログラムが浸透する一方で、いじめから守る努力の必要性を説きました。

肥満に対する負のイメージの増幅には、テレビやメディアの影響が大きく、
意地悪で馬鹿、醜くてどんくさいというイメージが3歳の頃から植え付けられると言います。

アメリカでは太った人は自己管理ができないと見なされて就職や出世で不利になります。
また、太っていることを自ら選択したのだから、それによって差別されるは当然という風潮もあります。
馬鹿にされたくなかったら、努力して痩せてみろ! とい う訳です。

「これは社会的に広く受け入れられている偏見」と言い切るパール氏は、
「異を唱える声もめったくになく、無視されることが多い」と懸念します。
同報告ではさらに、偏見の出所として最も驚くべきものに、親の存在を挙げました。


沸騰の精神的な意味

実際、他の調査でも、太った少女が大学へ行くための学費を親に出してもらえる割合は、
通常よりも低いという結果が出ています。

これは米国の例でしたが、日本でも外見に対する差別は苛烈を極めます。
ユニークフェイスというNPO団体をご存知でしょうか?
病気や怪我などによって変形したり、大きなアザや傷のある顔や身体を持つ人を支援する組織です。
現在日本には、このような当事者が推定数十万人いると考えられています。
そのような方々は、ひとたび社会に出ると他者からの好奇の視線にさらされ、生きづらさを感じています。

ユニークフェイスの代表は石井政之さんです。彼は顔に血管腫のある男性当事者です。
彼は、顔の右半分に赤い痣があるため、昔から、いじめられてきた経験があるそうです。
今でも、すれ違う子供たちから、指をさされたり、嘲笑を受けることがあると言います。


昏睡状態の影響

顔に痣や奇形がある人は、その風貌から化け物のように扱われ、
就職でも不利になるということが、この現代社会で当たり前に起きているのです。
もっと深刻なのが結婚、恋愛の問題で、痣や奇形を顔に持つ人は、まず恋愛や結婚対象とは見なされません。
誰だって、醜い者より美しい人をパートナーに選びたいのです。
残念ながら、人は外見じゃなくて中身という奇麗事は、この現実の前には無力なんですね。

そのため石井さんが結婚する時、それを知った団体の他のメンバーは、なぜお前だけ結婚できるんだ! 
と、怒りを現わにしたそうです。

ルックスの良い人は、すばらしいパートナーと巡り合って幸せな生活を送り、
ルックスの悪い人間� ��対して「お前の性格が悪いから女(男)が寄ってこないのじゃないの?」とこき下ろします。
こき下ろされた方は、なにか釈然としない物を感じながらも、「人は外見じゃなくて中身」だと信じているので、
さらに道徳的に振舞おうと努力し、結果として他人に良いように利用されるだけで終わります。


私はこのような現実に直面してきたので、正論では人は救えないと思ってます。
残酷な世界の法則を受け止め、その上でどのように行動するか? 
それが人生を決めてしまうのだと思います。

もし、いじめられたくなければ、少しでもルックスを良くする努力をした方が良いでしょう。
ダイエットは言うに及ばず、整形も場合によってはOKだと思います。
それによって、他人の評価が変わって、楽しい人生を送れるなら、問題ないでしょう。

容貌が醜い者は、ことあるごとに差別され、いじめられ、
美しいものは皆から好かれ、尊敬される。
それが人間の世の中です。

『いじめ研究』の目次へ戻る

トップへ戻る

▲ページ� �先頭へ




These are our most popular posts:

子どもの肥満:病気と症状 治療 原因 予防の辞典

最近では、脂肪分の多い欧米化した食事の影響もあって肥満傾向につながりやすい 環境にあります。 ... メタボリックな状態を避けるためにも、食生活の見直しを中心に、 運動や睡眠時間、精神的なことなど生活全般の見直しをしてあげてシッカリと対策を 打って ... read more

子供の肥満

子供の肥満は、年々増え続けており、20年前と比べると数%~10%近い増加であると 言われています。 ... に負荷がかかりやすいことから、運動が苦手になり、運動能力が 低下してしまったり、 容姿に対する精神的な影響があったりため、要注意とされています 。 read more

notebook: 子供の肥満

2012年4月26日 ... どうして子供の肥満はいけないのか. ●「生活習慣病予備軍」 高血圧、脂肪肝、高脂血 症、糖尿病などの病気の下地が子供の頃からすでにできはじめている●肥満による 運動能力の低下(筋肉や骨への過剰な負担) ●精神的な影響●大人に ... read more

肥満克服道場 女性、子供の肥満もまかせなさい!: 03子供の肥満 ...

実際、すでにこれらの病気を発症してしまっている子どももいます。 成人病という名前が 生活習慣病に変えられたのもこういったことからです。 また、肥満による精神的な影響も ありますし、肥満になると運動を嫌い、さらなる肥満をもたらします。よって運動能力の ... read more

0 件のコメント:

コメントを投稿